葬儀業界の外から(元楽天店長のブログ)

葬儀業界1年目の備忘録的ブログです。元楽天店長、特技はプレスリリースを主体としたマーケティング。なお、葬儀社ではありません。

コロナ感染者の遺体搬送現場から

本日、こんなニュースがYahooにありました。

 

 

葬儀業者にコロナ感染の伝達を 遺体引き渡しで自治体に通知

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200331-00000091-kyodonews-soci

 

 

コメントでは

 

今まで伝えてないのにはビックリです、本当に危機意識があるのかと思います。」

今まで伝えて無かったことにビックリ。」

 

なんてありますが、実際の搬送(私は近く)を見ていたので

ちょっと違うなと感じて真実(現場)をお伝えしたいと思います。

 

 

自治体の対応はバラバラだけど、ちゃんとやってる

 

まず、今回の通知は「全国共通」ということ。

私もいくつかの都道府県を見ているので、

地域ごとに対応差があるのを知っておりました。

 

正直、患者数が少ない地域は対応が遅く、

そうそうに死者が出たところは対応が早かったです。

 

対応が早い地域は志村けんさんの話でも出たように、

専用の納体袋に収めて消毒も行っております。

これは通常の感染症でも行うことですし、

何だったらコロナウィルスよりも感染力が強いウィルスも

取り扱いはするので、特段気にしていません。

 

 

社会が理解もないまま騒ぎすぎ

 

Yahooなど「無記名」とも言えるコメントが特にですが、

意味もなく怖がり過ぎているのが現状です。

 

コロナウィルスは「飛沫感染」と「接触」でうつります。

 

マスクもなくクシャミして、その1-2m以内にいたり、

ウィルスが付いた場所に触れて、その触れた手で

自分の目や鼻、口に触れるといったケースです。

 

会社にウィルス保持者がいるから全員感染したり、

病院に一人患者がいるから全員死ぬわけではないし、

クシャミもセキもしないご遺体で気をつけるのは、

実は保菌者になっている医療関係者や遺族、

そして患者様の体液です。

 

先にも書いたように「納体袋」に入れてますから、

コロナに限らず菌は外に出ない状態でして、

あとは作業時に触った場所を消毒すればOK。

 

これらの指示は3月下旬に行政から出されており、

保健所も医療機関も把握されています。

 

世の中の人は今頃知ったというか、

今でこそ意識しだしたのかもしれませんが、

医療関係者や現場はとっくに感染防止をしています。

 

今回は全国統一にしようという通達であり、

ニュースもそのあたりをしっかり書くべきでしょう。

それがあれば「今更」なんて言葉は出ません。

 

 

コロナに限らず、多くの感染リスクがある関係者

 

知っていただきたいのはそれに加えて、

葬儀社の方はじめ業界の人はリスクを負ってること。

 

知人の方で隔離された部屋に案内されて

病院から防護服なども提供された上で遺体を使ったり、

今回のコロナはもちろん、B型肝炎だったり

結核等を患った故人様も扱っているということ。

 

葬儀代が高い!とかいわれる世の中ですが、

じゃあ、感染症で死ぬリスク追って仕事してるかって話で、

消防士や警察官、医師とはまた違った形で、

危険に対して自ら飛び込んでいるのが葬儀社や関係者です。

 

そして、スタッフも皆それは自覚をしており、

同時に「死人」を扱う忌み嫌われる仕事であるのも理解しています。

 

 

もし、身近な方で万が一の事があった際は

まず医療関係者、そして保健所の方に相談するのが良いでしょう。

 

私が知る地域は保健所により全体のオペレーションをし、

二次感染を防ぎつつ、ご遺族の負担も減らすようにしています。

もとより、医療関係者や葬儀関係者は皆さん感染防止に努め、

ご遺族の負担を減らしつつ、許される限りで

葬儀などお別れをしっかりできるように考えています。

 

これ以上死者が増えないことが一番ですが、

保健所や医療関係者の方はしっかり対応しているので、

その事を伝えるためブログとしました。