葬儀業界の外から(元楽天店長のブログ)

葬儀業界1年目の備忘録的ブログです。元楽天店長、特技はプレスリリースを主体としたマーケティング。なお、葬儀社ではありません。

バイトテロの原因は「給料」ではない その2

すいません、先程の記事が長くなりました。

 

 

sougi.hatenadiary.com

 

 

簡単にまとめると、有識者は「給料が低く激務だから」というが、

 

そうではなくて「人(応募者)不足だから選べない」ということ。

 

また、人不足解消のために給料を上げても無駄という話でした。

 

 

さて、じゃあどうしたらよいかと言う話。

 

簡単に言えば2つです。

 

 

 1:採用担当者を鍛える

 

 2:教育をする

 

 

たった2つ。当たり前の様にやってますよね?

 

でも、詳しく見ると「やってる」と言える方が少ないはずです。

 

 

 

まずひとつ目、採用担当者を鍛える事。

 

そもそも採用基準はありますか?

 

中小だと社長や店長が直接面談したりしますし、

 

バイトリーダー的な人が対応したりします。

 

その時「明確な基準」ってありますでしょうか??

 

 

 ・時間に遅刻しない(万が一の際は連絡が来る)

 ・相手の目をみて話す

 ・出来ないことは「できない」という

 ・挨拶(来た時、帰る時)が出来る。

 

 

例えばですが、こういった明確な基準がありますか?

 

中小でよく見るのは面接官同士で「どうだった?」という話。

 

あと、当人を見てない人に履歴書を見せて「どうかな?」と。

 

バイトがいないところでは「火曜日出れるから入れちゃえ」とか。

 

 

明確な基準もない=勘、だからはずれるんです。

 

 

商売でもそうだと思います。

 

例えば飲食店。10年やってたとします。

 

だからって、店に入った途端「あの人、ラーメンだわ。」とか

 

「あの人はBランチだな」とか初対面ではわからないでしょう。

 

常連客や、それこそメニューが3品しかないからわかるだけです。

 

バイトの面接はそれこそ十人十色、メニューで言えば数千、数万です。

 

それを「勘」でやるから失敗するんです。

 

 

明確な基準を作り、誰が対応しても同じ採用が出来るようにします。

 

また、それで失敗したら基準を増やすか変えるだけです。

 

過去のバイト先を見てて思いますが、大抵はシートがあります。

 

聞くべき内容がまとめられており、そのシートに合わせて質問し、

 

その回答内容を担当者と店長で判断して採用に至ります。

 

基準は明確化されますし、採用を誰でも出来る利点もあります。

 

まず、採用は基準を作ることが重要であり、

 

「気分」や「勘」に頼らないことが重要です。

 

ただ、すべての勘がだめだとは言いません。

 

何十年も何百人も見てくると、ある程度最初に「だめかも…」というのが

 

見えてしまったりするケースがあるわけです。

 

これはいわゆる「勘」ですが、今までに蓄積された経験から、

 

意識していないながらも「だめな部分」を見つけたから起きるもの。

 

ですから、回数をこなしてくると「勘」もありかもしれませんが、

 

間違っても数十人しか雇ってないのに勘に頼ったり、

 

それこそ「バイトリーダー」などに任せるのはもってのほかでしょう。

 

 

次のポイントは「教育をする」です。

 

これは新人さんもそうですし、教育係も同様です。

 

アルバイトで多いのが「先輩バイトから教えてもらう」です。

 

その先輩バイトが100%マニュアルどおりに仕事ができたり、

 

一切もれなく業務をこなせるなら良いと…しません。

 

人は持っている知識が異なります。

 

例えばこのブログを見てる人は「ネットで調べて」で勝手に調べるでしょう。

 

でも、ネットを使いこなせない人に「ネットで調べて」は使えません。

 

Yahooで検索するのか、Googleで検索するのかを伝えないといけないし、

 

そもそも「検索とは?」から話す必要があるかもしれません。

 

条件を揃えたければキーワードも重要です。

 

 

要するに「仕事」という結果を同じにしたいのであれば、

 

相手の知識に合わせて教えることが重要なわけです。

 

それを「彼は仕事が100%出来るから」で教育が係にすると、

 

知識の差があり、新人には95%で伝わる可能性があるわけです。

 

また、仕事中に教えるとなれば接客している間の中断や、

 

例えば「業務が発生しないから…」なんてケースもあります。

 

ですから、教育係は一人しっかりと決めておくことです。

 

どうしても不安であれば、マニュアル化するのも一つですし、

 

昨今は「動画マニュアル」も作れるので一度作るのも良いでしょう。

 

スマホのカメラで撮影した説明と実際の業務動作を見せるだけでも違います。

 

 

あと、マニュアルを作ると多くの企業が

 

「マニュアル読んでおいてね」なんて事をします。

 

これが大きな間違いです。人はマニュアルを読みません。

 

もちろん、一通り目を通しますがそれでは覚えられません。

 

結果「マニュアル読ませたのに…」となりますので、

 

少なくともマニュアルで見た後実践させるとか、

 

簡単なテストをしていくことをおすすめします。

 

 

さて、立派な新人教育ができそうですが「バイトテロは防げるのか?」です。

 

結局は、しっかりとした教育をする中で「バイトテロしちゃだめよ」

 

「やらかしたら自分も家族もお店も痛い目みるよ」を説明した上で、

 

そもそも「何しちゃいけないか」を伝えるのが重要です。

 

それを怠るとだめなバイトが生まれてしまいますし、

 

教育がしっかりしていないと使えない人が出てくるのです。

 

 

「バイトテロ」だけで見たらその人の素質という可能性もありますが、

 

例えば今回ニュースになった人間に、入社時点で

 

「万が一…(バイトテロ)した場合、保証人の方にも迷惑かかるからね。」

 

「過去の例だと○ヶ月分の売上で○千万円の請求が認められるから。」

 

と説明しておけば、大抵はやりません。

 

また、保証人になる方にも同様の説明をしたら、少なからず管理をします。

 

面倒かもしれませんがこれも社員教育の一貫です。

 

 

昨今の問題は「スピード」と「簡素化」の弊害だと思います。

 

バイトをさっさと一人前にするため、マニュアルなどを使ったり、

 

それこそ現場にいる教育者ではない人に教育をさせる。

 

マニュアルは見てないし、教育者が未熟であれば教育が中途半端になる。

 

しかし、企業は「即戦力」が欲しくて教育を急ぐ。

 

結果、使えない人や効率の悪い人間が職場に増えると共に、

 

中には常識を逸脱した人が紛れ込む。

 

 

大企業でトラブルが少ないのはやはり教育があるからとも言えます。

 

新人のうちは数ヶ月単位で教育カリキュラムを受け、

 

様々な場所を経験し、多くの人から教えてもらいます。

 

これにより教育者の差を埋めることができていると考えます。

 

 

以上、バイトテロの原因は給料じゃないって話でした。