中小の倒産はやっぱり中小が悪い
この記事を見ていて思ったことです。
記事としては中小や零細の倒産に関して、
「努力不足」とは言えないとういう話ですが…
中小のコンサルをしていた自分からしたら、
やっぱり「中小が悪い」と思います。
ただ悪いのも一部であり、もちろん頑張っているところもあります。
個人的に悪い中小としては下記4つでしょうか。
①設備投資をしない
②家族経営
③社長が現場メイン
④営業努力がない
当てはまるのが多いほど、駄目っぷりが加速します。
まずひとつ目「設備投資をしない」です。
①は簡単、本来会社は設備投資をして仕事の効率を上げて、
人が機械のサポートで生身の人間だけでは出来ないほどの、
仕事を処理することで利益利を上げるわけです。
そして、その投資判断は現場の情報を元に社長が行います。
間違ってもサービス残業や、無茶な目標を押しつけるのではありません。
②は2つの意味で損失があります。
悪いケースに限ってですが、能力に見合った報酬が払われていません。
経営判断もなく、仕事も出来ないのに親族が役員になっていたり、
経理担当が親族で、それこそ無駄な経費が使われている。
努力しても社長にはなれない会社、役員は家族の会社に、
向上心がある人間が入ってくるでしょうか?
もし来ても「上がない」と辞めていくのが当たり前です。
③は難しいのですが、やはり「社長が一番」はよろしくありません。
もちろん創業者兼社長はスーパーマンであることが多いです。
営業から製造まで見る向上の社長。
ネットワークづくりからサービス提供、品質管理をする社長。
良いことですが、組織を大きくしたいならこれではダメだし、
会社として成り立たせるなら社長は「意思決定者」であることが重要、
現場に居ては大事な会議もできなかったりしますからね。
④は今回の記事中にもあるケースです。
大手から仕事をいただくのはありがたい限りです。
安定して、多くの仕事が来るんですから。ただ、依存度が高いのは問題。
知り合いの中小ですが、超のつく大手の第一下請けです。
が、シェアはせいぜい3割。
20年程前は9割を越えていたそうですが、当時の社長が
「これでは駄目だ」と技術開発に注力、それこそ①の努力をして、
どんどんシェアを下げて気がついたら3割だったそうです。
逆に大手の方は、一部の商品がその下請けなしでは作れない状態で、
価格の交渉権はいつもその中小企業側が持っているそうです。
ニュース記事になる中小の多くは「経営」として失策が多いです。
特に④は地方の企業ではよく見るケースだと思います。
「担当者と仲がよい」
「長い付き合い」
これは重要でありますが、商品に魅力がなくなる原因でもあります。
特に品質や信頼、価格ではなく「人間関係」だけの商売は、
担当者や役員が居なく慣ればそれで終わるケースが多い。
また、そんな生ぬるい商売をしているので他に営業しても、
販路が拡大されることはなく、結局依存度が高まっていく。
インターネットの普及や様々なサービスの普及により、
昨今は個人でさえ外国に商品を販売する程になっているのに…
いつまでも一社にしがみつくような経営をしている時点で、
経営者の判断が間違っているとしか言えないでしょう。
また、その原因として営業努力はもちろんのこと設備投資や、
人や組織、会社の変化を受け入れる体制が必要ということです。
個人的に、潰れる中小は「社長が悪い」と思っています。