葬儀業界の外から(元楽天店長のブログ)

葬儀業界1年目の備忘録的ブログです。元楽天店長、特技はプレスリリースを主体としたマーケティング。なお、葬儀社ではありません。

葬儀業界にない「ネットの常識」2つ

私はもともとネットの業界におりました。

 

広告、WEB制作、そしてECサイト(ショッピンサイト)

 

そこで学んだ「最低限のルール」で、ネット業界に欠けている

 

ものがあるのでご紹介します。

 

 

 1.期待を上げすぎるとクレームになる

 

 2.悪い噂は一瞬で広まる

 

 

この2つです。

 

まずひとつ目、実は先程のエントリーにも関係します。

 

 

sougi.hatenadiary.com

 

 

引用元のブログでは「直送」を否定しています。

 

が、直送は立派な選択肢であると私は考えます。

 

 

そもそも直送になったのは「葬儀」の費用がよくわからないから。

 

昨今はネットの記事やTV番組にもなりますが、

 

多くの方がよくわからないうちに大金を払わされています。

 

また、ネットやチラシには「50万円から」といいつつ、

 

同じ様な条件で見積もっても最初から80万円ぐらいで来ます。

 

 

ネット業界でこれは「詐欺」です、ご法度です。

 

 

例えばですがあなたがネットショッピングするとします。

 

「100g 500円!」と書いてあってクリックした途端、

 

10kg単位でしか買えず、送料も5,000円だったらどう思いますか?

 

 

「翌日発送!」と書いてあって、頼んでみたら

 

「外国から発送だから1ヶ月待て」と言われたらどうでしょう?

 

 

急いで欲しい物を注文しようとしている時、

 

3,000円!という価格のページをクリックしたのに、

 

いざ買い物かごに入れると7,000円だったらどうでしょう?

 

 

葬儀業界はこれが起きてるんです。

 

50万円の葬儀があるといって、いざ見積もると80万円。

 

10万円以下!と言いながら、説得されて50万円。

 

人生初めての方が多く、急いでいる方も多数、

 

そんなタイミングだから仕方なく契約する人も多いです。

 

ただ、いざ終わって冷静になってから「騙された」となるんです。

 

 

ネットの記事や、テレビ番組を見てください。

 

 

 「戒名って一番高いのが必要ののか?」

 

 「葬儀費用以外になにがかかるの?」

 

 「葬儀代でだまされないために」

 

 

比較的ネガティブなものが多いです。

 

そして、こういう噂が広まるから人々は

 

「葬式不要」「頼むと危ない」となりかねないのです。

 

結果、金銭的な事情もありますが「直送」になります。

 

 

もちろん、真面目に営業されている会社もあります。

 

ただ、直送を否定し何かと高い葬式を売り込む業者がいるから、

 

人々は「間違いない選択肢」を選ぶようになるんです。

 

 

最初の見積り、更にその前のHPやカタログで、

 

あまりに安く見せて後から高い見積り出すから客は逃げるんです。

 

これは車なんかでも同じです。

 

車両価格を安く見せて、車検整備でぼったくる業者は嫌われます。

 

 

EC業界では「期待値コントロール」なんて言われますが、

 

お客さんに都合の良い話ばかりするのは問題です。

 

人は馬鹿じゃないし、今はネットで情報も共有できます。

 

「葬儀 見積り」と検索したら他人の葬儀の見積り費用が出ますし、

 

「葬儀 ◯◯(地名)」と入れたら他の業者が大量に出ます。

 

 

こんな状況でいつまでも「直送は駄目だ」とか、

 

「お坊さんにはこれくらい払え」とか、

 

それこそ「葬儀やるならコレくらいしなきゃ」と、

 

後から高いものを売るような商売をしていてはいけません。

 

 

ですから、ネット業界の常識をしっかりと理解し、

 

時代に合わせた商売をしていくことが重要です。

 

月2件取れたら一家で暮らしていけた時代があったかもしれませんが、

 

時代が変わって月3件、4件取らないと駄目なんです。

 

直送だって受けなきゃいけないんです。

 

 

消費者は昔ほど馬鹿じゃないし、騙せないんですよ。

 

むしろ、ネットに疎い葬儀業者の方が消費者よりも

 

情報が少ない、知識が不足する場合もあるのでご注意ください。